tanakajiroの日記

どうすれば明日はもっと面白くなるのか

ポーカーの強さとは一体何なのか? 余語葦織 談

昨日、余語葦織プロにゲストハウスで講習開いて頂きました。

抽象論としての「ポーカーの強さ」と「強くなるプロセス」についてお話頂いたので、その話をまとめておきたいと思います。

 

ポーカーの強さとは一体何なのか?

f:id:tanakajiro:20170919155624p:plain

ポーカーの強さを構成する要素は3つあります。

 

①リーディング力

・相手のハンドレンジはどのくらいか? 

・相手がフラッシュドローだとするならばこのベット額にコールするか?

・相手は自分のレンジをどのくらいで見ているか?

 

ここでいうところのリーディング力とは「相手」はこの状況をどうとらえて、どういうアクションが期待できるかヨムことをさします。

「相手は期待値的に○○するだろう」とか「自分だったら○○する」ということではなく、あくまで主体は「相手」であることに注意が必要です。

なぜならアクションするのは相手なのですから。

相手次第では10BBオープンもAKリンプも正当化されるのです。自分では絶対しないコールも相手がしてくれるならそれが正解であり、正しいリーディングとなります。

 

この力はどうやったら培われるか。

それは経験であり、根底には共感する力があります。

・こういうタイプはドローを絶対降りない。

・マニラの低レートはバリューがほとんど。

・多くの場合、人はこういうする。

相手だったらどうするかは相手の立場で想像する必要があるし、相手とどれだけシンクロできるかが鍵となります。とはいえ、自分がどれかけシンクロできているかは自分ではわからないことも多く、そういうときは経験豊富な人達に意見を求めるべきです。

強い人は経験を積んでいるものなので、強い人にどう思うか意見をもらうというのが一つの重要な成長のプロセスになるのです。

 

②理論

理論は①のリーディングが正しいという仮定のもと、

どれだけ期待値プラスのプレーができるか、そういった数学的な正しさはポーカーの強さの一部を占めているかは言うまでもありません。

 

・相手のレンジに対して自分のハンドの期待値はあるのか?

・コールのオッズはあっているのか?

・ここでのリバーブラフはEVプラスになるのか?

 

そういった検証は仮定さえあれば、数学的に正しい解がちゃんと出ます。

この数学的正しさを鍛えるには自分が迷ったハンドを持ち帰って反省することが必要です。ですが、数学的な反省が苦手な人は説明が上手い人を頼るのもありです。

負けたハンドだけでなく、勝ったハンドも含め、

さらには自分のプレーが数学的に正しかったとしても、相手のレンジを変えてみてその強度、判断が許される許容範囲を探ることも成長のプロセスとなります。

 

相手が自分より格上で自分の置いた「仮定」に自信がない場合はどうするのか?

実戦においてそういう場合は搾取されない戦略、いわいるGTO的な振る舞いが有効になるでしょう。バリューとブラフで同じプレーラインを取るのもこういう状況で有効で、逆に相手が格下であるならば未来の事は考えずに今のEVを最大化させることの方を優先した方がいいです。そして反省する際には強い人に「仮定」の確からしさについて意見を求めてみましょう。

 

 

あと、理論を鍛えるという意味では本を読むのも大事です。それもハンドに対するレシピ本ではなく、考え方を教えてくれる本を読むべきです。

おススメはやはりDavid Sklanskyで、年月が経っても色あせない理論がそこにはあります。座学はプレー時間の1/4~1/3とるようにして継続してアップデートしていく必要があります。

 

③実行力

リーディングによる仮定、その仮定の上で導きだされる数学的正しさを実行に移すというのは言うは易く行うは難しです。人は時として正しいと思うことをできない場合があるものなのです。それは家に帰って確かめるまでもなくすぐに自分でわかる類いのものです。

原因はマネープレッシャーかもしれないし、自分の感情に影響されたのかもしれません。自分の弱さに負けずに自分の中で導きだれた結論を実行するというのもポーカーの強さの大事な部分なのです。

 

ポーカーの強さを客観的に評価するには?

一つのマイルストーンは時給5BB。

これは①リーディング力②理論の基礎があり、そのテーブルで格上/格下の判断ができるようになるレベルです。相手のレベルは相手のミスの頻度、種類から相手のレベルを判断しますが、それが見つけられないというのは相手はあなたより格上ということです。

オンラインで100ハンドあたり10BBというのはかなりいいスコアになりますが、ライブは1時間当たり30ハンドしか配られないので、その基準で合わせると、時給3BBにしかなりません。つまり、それより上を目指すなら②の理論を突き詰めるだけでなく、①リーディングの部分に磨きをかけ、相手の弱点を誰よりも早く見つけ、そこにアジャストしていく力がライブでは必要なのです。

 

===

勉強会の内容のだいたい半分くらい書けたかなと思います。

あとはメモベースで備忘録として残しておきます。

・国によって戦略を変えることはない。

マカオの50/100で時給8.8BBが余語さんのスコア

・記録は自分の実力を客観視するのとモチベーションのため

・人との議論は自分より同等以上の人とじゃないと意味がない

・強いから教え方がうまいとは限らない

・ポーカーはお金のためでなく楽しいからしている

・2013年にトナメ入賞ラッシュがあり、トナメプレーヤーとしてのBRを築けた

・糞ハンドでリンプしてくれるテーブルはリンプ使う

 →強いスーテッドはリンプにまわす

・マルチウェイになるとポジションの力が弱まる

・リンプ多用テーブルは2betレンジが強くなる

・AKマルチはきついのでレイズインが本流

・SBはリンプすべき、レーキが高いところは△、トナメは100%

・テーブルのレベルが低いほどバリュー寄りになる

・大きいポットはブラフすべきではない

・弱い人はできるだけ巻き込む

 →3betもしない場合がある

・テルは判断の10%くらいを占める

・3bet額はIPでハーフポット、OOPで70%~ポット打つのが正しい

 →実際はもっとでかく打つ(理由はコールもらえるから

 

www.sitgo.asia