tanakajiroの日記

どうすれば明日はもっと面白くなるのか

【Poker】インポジでリバーでのアクションと期待値

久しぶりにトナメに出て、リバーのポットベットブラフにたくさん触れる機会があったので、The Theory of Pokerの該当する部分(21章)読みながら頭の中を整理しました。

 

「負けてるハンドにしかコールされないベットは良くないベット」

「勝ってるか負けているか分からない時はチェック」

 

この辺の教えが浮き彫りになる結果となりました。

※期待値計算慣れてないので間違いがあるかもしれません、

 御指摘いただけたら修正いたします。

 

命題

・リバーでのヘッズアップ、相手のチェックに対してポットベット打つべきか?

(前提としてレイズは返ってこないものとします)

 

条件①

自分が相手のレンジに対して80%勝てるようなバリューハンドを持っている場合

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(1)Check backした場合

80%勝ってるのでその場合の期待値は0.8P(PはPot)

 

(2)相手が超ルースにコールする場合[Call Range①:over80%]

 コールされた際に勝っているハンドレンジ60%

 コールされた際に負けているハンドレンジ20%

期待値E=0.2×P+0.8×(75%×2P-25%×P)=0.2P+P=1.2P

 

(3)相手がルースにコールする場合[Call Range②:over60%]

 コールされた際に勝っているハンドレンジ40%

 コールされた際に負けているハンドレンジ20%

期待値E=0.4×P+0.6×(66%×2P-33%×P)=0.4P+0.6P=1P

 

 

(4)相手がタイトにコールする場合[Call Range③:over20%]

 コールされた際に勝っているハンドレンジ0%

 コールされた際に負けているハンドレンジ100%

期待値E=0.8×P+0.2×(0%×2P-100%×P)=0.8P-0.2P=0.6P

 

つまり、相手がタイトな相手と対峙している場合、バリューをとりに行くよりはチェックバックした方が無難で、相手が超ルースにコールしてくれる場合はバリューをとりに行けということですね。

 

条件②

自分が相手のレンジに対して50%勝てるようなマージナルハンドを持っている場合

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(1)Check backした場合

50%勝ってるのでその場合の期待値は0.5P(PはPot)

 

(2)相手が超ルースにコールする場合[Call Range①:over80%]

 コールされた際に勝っているハンドレンジ30%

 コールされた際に負けているハンドレンジ50%

期待値E=0.2×P+0.8×(37.5%×2P-62.5%×P)=0.2P-0.1P=0.1P

 

(3)相手がルースにコールする場合[Call Range②:over60%]

 コールされた際に勝っているハンドレンジ10%

 コールされた際に負けているハンドレンジ50%

期待値E=0.4×P+0.6×(17%×2P-83%×P)=0.4P-0.3P=0.1P

 

(4)相手がタイトにコールする場合[Call Range③:over20%]

 コールされた際に勝っているハンドレンジ0%

 コールされた際に負けているハンドレンジ100%

期待値E=0.8×P+0.2×(0%×2P-100%×P)=0.8P-0.2P=0.6P

 

つまり、ほとんどの場合でベットは悪手、チェックが無難ということを示唆しています。

 

条件③

自分が相手のレンジに対して20%しか勝てないハンドを持っている場合

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(1)Check backした場合

20%勝ってるのでその場合の期待値は0.2P(PはPot)

 

(2)相手が超ルースにコールする場合[Call Range①:over80%]

 コールされた際に勝っているハンドレンジ0%

 コールされた際に負けているハンドレンジ100%

期待値E=0.2×P+0.8×(0%×2P-100%×P)=0.2P-0.8P=-0.6P

 

(3)相手がルースにコールする場合[Call Range②:over60%]

 コールされた際に勝っているハンドレンジ0%

 コールされた際に負けているハンドレンジ100%

期待値E=0.4×P+0.6×(0%×2P-100%×P)=0.4P-0.6P=-0.4P

 

(4)相手がタイトにコールする場合[Call Range③:over20%]

 コールされた際に勝っているハンドレンジ0%

 コールされた際に負けているハンドレンジ100%

期待値E=0.8×P+0.2×(0%×2P-100%×P)=0.8P-0.2P=0.6P

 

つまり、相手がかなりタイト(または自分のイメージがタイト)であり、50%以上の可能性をもって降ろせると判断できる場合はベット、それ以外はチェックして勝っていることを祈るのが良さそうです。

 

 

乱暴なまとめ

■リバーでのヘッズアップ、相手のチェックに対してポットベット打つべきか?

①バリューハンドを持っている時で相手がワイドにコールしてくれる時はベットして、それ以外はチェックが無難。

②マージナルハンドならだいたいチェックがベター。

③弱いハンドで、タイトな相手と対峙しており、50%以上の成功見込みがあるならブラフベットすべし。相手がルースなら諦める。

 

【補足】

相手がチェックレイズ仕掛けてくることが警戒される場合は、場合によっては降りなくてはいけないので①のベットが悪手になる可能性があります。一方で③のケースは捨てるべき期待値はないですからレイズを恐れる心配はないです。

 

今回は計算を簡単にするためにベット額をポットベットにしましたが、ベット額を小さくすることで相手のコールレンジを広げることも可能だと思われます。(当然、レイズに対する警戒度もあげる必要はありますが)

 

 

また、今回の結果から自分のハンドの強さは関係なしに、相手によってベット・チェックが混ざっていることがわかります。相手の印象、自分の相手から見た印象が自分のアクション及びその結果に大きく関わることから、広義の意味でのリーディング力がポーカーにはやっぱり重要なんだなーとわかります。

 

結局は相手次第だけど、一般論として下記は正しそう。

「負けてるハンドにしかコールされないベットは良くないベット」

「勝ってるか負けているか分からない時はチェック」

「自分のハンドに価値がなく、相手を降ろせる自信があるならベット」

 

次回はコール側をまとめたい。