tanakajiroの日記

どうすれば明日はもっと面白くなるのか

PDCAサイクルからの脱出

いわずと知れたPDCAサイクル
実はこれ第二次世界大戦後の1950年頃に
事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つ」
として物理学者エドワーズ・デミング等が提唱した概念だそうです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/PDCA%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB

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年に数回は見たり聞いたりする気がするんですけど、「生産管理」とか「品質管理」とか、もはや関係なしにいろんな場面で使われてますよね。

何かを管理して推進するあらゆる場面でPDCAサイクルなんて叫ばれてますけど、
60年以上前の概念が現在でもフルマッチョにすべてを網羅できるとは思えなかったりするわけです。

それこそ、最近だとアジャイル、カンバン、リーンとかもてはやされてますけど、ビジネスの世界だけでなく、個人の世界に根付いたPDCAをベースとした目標管理についても再考のタイミングではないでしょうか?

 

■1950年代の出来事

・1951年:第1回NHK紅白歌合戦(ラジオ)。LPレコード。ソフトクリーム販売。
・1952年:カブ[ホンダ]販売。国会中継の放送開始。公衆電話が登場。
・1955年:高度成長期突入。「三種の神器」電気冷蔵庫、電気洗濯機、テレビ。
・1959年:トランジスタ・グラマー。第1回日本レコード大賞開催。
 「週刊少年サンデー」と「週刊少年マガジン」が創刊。

■2000年代の出来事

・2000年:プレイステーション2発売。IT革命。出会い系サイト。iモードユニクロ
・2003年:六本木ヒルズオレオレ詐欺地上デジタル放送。
・2005年:愛・地球博開催。個人情報保護法。ブログ。電車男。ちょいワルおやじ。
・2008年:北京オリンピック。赤坂サカス。iPhoneリーマンショック

■何かを始めようと思った時にどれだけ時間がかかるのか?

1950年代に思いをはせつつ、
その時代に何かをしたいと思い立ったとして、

自分だったら何をするか考えてみました。

①マンガを描いてみたーい

1950年代:週刊誌の巻末にある応募先に作品を投稿してみる・・・10時間
現在:Pixivに自作キャラを投稿してみる・・・15分
http://www.pixiv.net/

②アイドルになってみたーい

1950年代:とりあえず上京する・・・2週間
現在:募集まとめサイトで選んで応募する・・・15分
http://audition-debut.com/audition/list/contents_type=13

③マラソン選手になりたーい

1950年代:地域で開催されるマラソン大会を待つ・・・1カ月

現在:とりあえず週末に開催されるマラソン大会に応募する・・・5分
http://runnet.jp/runtes/index.html


■最初の一歩のハードルは明らかに低くなっている。

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最初の一歩にかかる時間は減り、
最初の一歩の選択肢は増えている。

○1950年代

最初の一歩にたくさんの時間がかかる=失敗した時に失うものは大きい。
選択肢は少ない=チャンスは少ない。
つまり、入念に計画を立ててチャレンジする必要があった。

○2000年代

最初の一歩にあまり時間はかからない=失敗しても失うものは小さい。
選択肢は多い=チャンスは多い。
つまり、まずはやってみることが可能になった。

 

■Tryから始める目標達成

こんな話をしていたら、知人から1冊の本を紹介していただいた。
「マラソン中毒者」
著者の小野祐史さんは35年間運動ゼロの状態から、
Wii Fitをきっかけに3年半で80を超えるマラソンレースに出場している。
しかも、北極、南極、砂漠マラソンにも出場し、完走している。
この本のエピローグにこんなことが書かれている。

 

「小さなキッカケでも、『ココロの羅針盤』の針が動いたら、まずは動いてみる。
『できるかどうか』ではなく『まずは、やってみる』。
結果、コケたり失敗も増えてしまうかもだけど、その分学びのチャンスだって得られる。動かなければ、見える景色は変わらないままだけど、動いてみれば『こっちは何だか違和感がある』『こっちはひょっとしてイイかも』などと、自分の進みたい方向が徐々に見えてくる。」

 

うーん、わかる!すごくわかるなーっと直感的に共感しました。
この方はエントリーしたらtwitterとかで発信して、
周りを巻き込みながら話を大きくしていく方のようで、
その点はすぐに真似できないけど、やり方は参考になるなと思いました。
こういう方が近くにいるだけで、
マラソンを自分もしようと思ってしまうのは容易に想像できます。

一朝一夕では到底真似できない「偉業」を成し遂げられたということで、
この成功をモデル化すると本を参考に抽出すると下記のようになります。


wii Fitを買って運動してみる。(Try)
②面白そうな大会にはノータイムでポチリする。
 または友人/知人の参加を聞きつけ乗っかる(Join)
③大勢の前で宣言して逃げ場をなくす。(Share)
④実行して感動する(Feel)

 

当たり前ですけどゴビ砂漠マラソンを走ってやろうと思って、
wiiFitを買ってるわけではないんですよね。
結果的にそうなっているわけで、
PDCAとは明らかに違う「現在」の目標達成プロセスの一つだと思います。